こんにちは。
サイト管理人のゆつです。
副業ブームの中、「プログラミング」という言葉をよく聞くようになりました。
ネット上では「未経験からでも高収入が見込める」というポジティブな情報を見かけます。
しかし、どのサイトも似たようなことばかり書いている、という事実に疑いを持つ人はあまりいません。
そして、これから行動に移そうとしている人にとって、本当に必要な情報はネットで得ることはできません。
この記事では、「プログラミング 副業 未経験」のgoogle検索で出てきた上位20記事を調査し、
・なぜ同じような情報ばかり出てくるのか
・なぜ必要な情報が見つからないのか
・どうやって情報の本質を探せば良いか
というネット情報の謎と考え方を、調査結果をもとにお伝えします。
少しでも皆さまの情報収集の参考となればうれしく思います。
【キーワード】
プログラミング 副業 未経験
■ 同じサイトが複数ヒットした場合、上位のページのみを調査対象とする
■ 求人媒体、書籍販売ページはカウントに含めない
※2022年8月に調査(半年に1度のペースで再調査)
※当サイトは特定のキーワード検索で出てくる記事をチェックし、分かったことをまとめてお伝えする調査型のサイトです。
調査する時期によって検索状況は変動しますのであらかじめご理解ください。
絶対にスクールを勧めてくる
今回の調査では、ほぼ全ての記事で「プログラミングは未経験でも副業で稼げる」ということが書かれていました。
そして、調査した全ての記事がプログラミングスクールやエージェント※へ誘導する収益用のページとなっています。
※エージェント
仕事の案件を紹介してくれるマッチングサービス
ここで大切なのは、プログラミングが稼げるかどうかの前に、出てくる情報はビジネスとして儲けるために書かれた記事、という前提を理解することです。
そのうえで情報を整理し、自分にとって納得のいく選択をする必要があります。
まずはgoogle検索でヒットする記事がどのように書かれているのかをまとめていきます。
案件誘導のお決まりパターンを知る
まずは各サービスへ誘導するまでのお決まりパターンを記載します。
①副業があたりまえの時代になった
②IT業界は人手不足
③プログラミング副業のメリット
④稼ぐまでのステップ・仕事を得る手段
⑤お勧めの言語・必要スキル・収入例
⑥どうやって学ぶか
→プログラミングスクール案件へ
⑦副業で高単価を狙うには
→エージェント案件へ
多くのサイトで上記のような流れが使われています。
これは、「プログラミング 副業 未経験」で検索をする人は「プログラミングは稼げるのか」や「副業として稼ぐにはどうすればいいのか」という疑問を持っている、という気持ちを想定して書かれたものです。
そんな人たちをターゲットに、プログラミングスクールやエージェントなどのサービスへ誘導する、というパターンが主流となっています。
都合上「稼げる」と書かなければいけない
次に、上位20サイトで「稼げる」と表現されていた記事の割合を記載します。
稼げる・・・・・・・・・ 18 記事
難しいが稼げる・・・・・ 1 記事
かなり難しい ・・・・・ 1 記事
上記の通り、調査の中では全体の90%が「稼げる」というニュアンスで書かれていました。
これは、ユーザーにスクールやエージェントなどのサービスを検討させるために使われたセールス用の表現です。
迷っている人の背中を押し、申込や登録へ導くことを目的としています。
ただ、セールス用の記事だから全て信用できない、という事ではありません。
商売を目的に良い部分をアピールするのは自然なことです。
その中からより現実に近いポイントを見極めて情報収集する必要があります。
実際に稼げるかどうかのイメージは実体験や事実をふまえた情報からしか得られません。
未経験で稼げるかどうかの本質を読み取る
いくらセールス用の文章であっても、ポジティブな部分ばかりを書くと逆に怪しい記事になってしまいます。
よって、信頼性のバランスを取るためにある程度リアルな情報も入れる必要があります。
ここでは、ネット上で書かれた「プログラミング未経験者が副業で稼げるか」に関する情報を、本質的に読み取っていきます。
稼ぐには実務経験が必要?
今回の調査では、プログラミングの未経験から副業で「稼ぐには実務経験が必要」と書かれた記事が8件ありました。
この「稼ぐ」という言葉ですが、基本的に「高単価で稼ぐ」という意味で使われています。
そして、この「実務経験」を得るためのステップとしてスクールやエージェントを利用しましょう、という流れが多く使われています。
しかし、実際にそれらのサービスを使った後のリアルな体験談などは一切見つかっていません。
ここから読み取れることは、何の経験もないまま稼ぐのはさすがに無理だが、スクールなどのサービスを使ったところで稼げるかどうかは判断できない、ということです。
ちなみに、それ以外の記事ではシンプルに「稼げる」としか書かれていませんでした。
そのような記事の内容は有益な情報の無い単純な広告ページであるため、参考にはできません。
・知識や経験が0だとさすがに稼げない
・スクールに行っても稼げるかどうかはわからない
低い単価ならすぐに稼げるのか
次に、低い単価であればすぐに稼げるのか、という点を読み取っていきます。
結論として、こちらも稼げるかどうかの現実的な情報はありませんでした。
記事の中で「低単価なら未経験でも稼ぎやすい」のように書かれていますが、どの程度のハードルなのか、というリアルな情報は得られません。
クラウドソーシング※なら案件が見つかる、という見解もありますが、説明の途中で「競争率が高い」などのデメリットを並べ、最終的にはスクール等の広告へ誘導されます。
※クラウドソーシングサイト
仕事案件が掲載されたマッチングサイト
また、収入例のデータを記載している記事なども見かけますが、これらも情報として参考になるものではありません。
これはデータ自体が嘘、ということではなく、データを載せるということはその記事にとって都合がいい内容に整っているから、と解釈できます。
3日で挫折した人、などの数まで調査することはできないため、対象人数の分母はこの時点であやふやなものになります。
・低単価なら稼げるかの判断はできない
・収入例はあてにならない
・クラウドソーシングの競争率が高い
稼ぐのは無理という意見をどう見るか
今回の調査では、プログラミング未経験で稼ぐのは無理、という記事が1件見つかりました。
内容は以下の通りです。
・未経験の人が副業でできる案件はほぼ0
・副業で稼げるのは上級者のみ
根拠としては、プログラミングで副業レベルに到達するまで時間がかかりすぎる、という点と、初心者レベルではクラウドソーシングで案件は見つからない、という2つの理由で書かれています。
もちろんこれらの情報は嘘ではありませんが、この2つのポイントを解決するための答えとして、プログラミングスクールが推奨されています。
考え方としては、稼ぐのは無理、ということを強めに打ち出していようが、稼げます、とポジティブに書かれていようが、それらは基本的にスクールなどのサービスへ誘導するための広告文だ、という本質を理解することが大切です。
よって、未経験が副業で稼ぐのは無理・難しい、という見解もそのまま参考にできるものではありません。
・習得するまでに時間がかかるのは間違いない
参考にできない情報
今回の調査では、多くのサイトで書かれていつつ、根拠がはっきりしない内容がいくつかありました。
以下に記載する内容は、単なる2次情報※である可能性があります。
※2次情報
そのへんから集められる情報
嘘か本当か、ではなく、参考になるかどうか、という点で見ていきます。
あやふやなポジティブ表現
ほとんどのサイトで、プログラミング副業に関するポジティブな表現が書かれています。
以下に今回調査した20サイトの中でよく使われていた、ポジティブ表現の集計結果を記載します。
将来性がある・手に職がつく ・・・ 15件
未経験でも稼げる ・・・・・・・・ 14件
高収入が見込める ・・・・・・・・ 11件
働く場所を選べる ・・・・・・・・ 9件
働く時間を選べる ・・・・・・・・ 8件
まず、上記の表現全てに「~人もいる」という言葉を付け足す必要があります。
大前提として「結果は人による」が本質です。
しかし、そのような現実的なニュアンスは記事内では省略されています。
広告記事はサービスへの申し込みが最終目的のため、広い範囲にアプローチをかける必要があり、その結果上記のようなざっくりとしたポジティブ表現が使われている、と読み取ることができます。
このようなあやふやな表現には意味がないため、参考にはなりません。
稼ぐまでのステップ
今回の調査では、未経験から副業で稼ぐまでの手順が書かれた記事を多く見かけました。
以下に例を記載します。
・目標を立てる
・プログラミングスキルを選択する
・スキルを学ぶ
・実績を積む
・目標をレベルアップしていく
もちろんこれも嘘やデタラメではありません。
しかし、儲けることを目的とした広告記事は、「情報収集する」という手順を省略します。
理由としては、業界について深く調べてしまうとどうしても闇の側面に行きついてしまうからです。
これは他の業界でも言えることですが、膨大な時間とお金を投資するのであれば、必要なステップの一つ目は絶対に「情報収集」です。
何事もまずは始めてみる、という考え方も大切ですが、ビジネス用の文章をそのまま受け取ってしまわないよう注意が必要です。
収入例
先ほども触れましたが、収入例のデータや見解は参考になりません。
収入例では月に1万円~10万円あたりを平均値としている記事が一般的です。
これは多くの人にとって非常に需要が高く、より現実的なイメージをわかせる絶妙な収入ラインです。
「給料とは別で3万円」のような手の届きそうな印象を持たせることで、サービスへの意欲をかきたてる狙いが読み取れます。
また「月100万円も不可能ではない」のような、夢を抱かせる興味付けもされています。
しかし、収入例のようなデータは、副業で稼いだことのある人が対象であって、稼げずにやめた人は数に含まれません。
ようは、副業を継続している・したことがある人が対象、ということです。
それを理解したうえで参考にするのは問題ありませんが、自分がその対象に含まれるレベルまで発展できるかどうか、という点は別問題です。
副業にすればとりあえず月3万円くらいは稼げるだろう、という認識にならないよう注意が必要です。
参考にしてもいい情報
次に、参考になった情報についてまとめていきます。
ここでは、書かれていたことをそのまま参考にするのではなく、単純に「事実かどうか」で判断し、これは使える・参考にしても問題ない、という情報のみを抜粋しています。
学習サービスの存在
今回の調査では、学習サービスを紹介するサイトが5件見つかっていますが、基本的におすすめはされていません。
理由は単純で、独学用の学習サービスをすすめてしまうとスクールなどの申し込みに誘導しづらくなるからです。
見方を変えると、優れた学習サービスが存在する可能性、を読み取ることができます。
多くの記事で独学で稼ぐレベルになるのは難しい、と書かれていますが、この表現は間違いです。
正しくは、プログラミングで稼ぐのは難しい、という根本的な事実です。
独学が難しいという表現は、スクールなどのサービスを使うと稼げる、というセールス用の言葉です。
独学だろうがスクールだろうが、稼ぐ人は稼ぎます。
大きな選択をする前に、学習サービスもしっかり調べてみる、という事前の行動が大切です。
クラウドソーシングサイトの存在
クラウドソーシングの代表的なサイトとして、Lancers(ランサーズ)や、CrowdWorks(クラウドワークス)があげられています。
今回の調査では、20件中18件の記事でクラウドソーシングについて書かれていました。
「まずはクラウドソーシングで案件を探そう」といった流れで紹介されており、各サイトへのリンクも張られています。
スクールとは違うサービスを強気に紹介できるのは、クラウドソーシングに行っても未経験ではどうせ通用しない、という事実があるからです。
クラウドソーシングで稼ぐには知識や経験が必要で、そのためにはスクールが必要、という流れを違和感なく展開できるため、必要な情報の一つとして取り上げられています。
ようするに、クラウドソーシングはスクールやエージェントなどのサービスとは競合関係にない、ということです。
ここから読み取れるのは、副業として稼ぐにはクラウドソーシングの活用が一般的、ということです。
そして、少なくとも代表的な2つのサイトは信頼しても問題ない、ということが言えます。
信頼できないサイトを紹介してしまうと、自分のサイトや企業のイメージを悪化させるリスクがあります。
間違いないサービス、かつ、自分たちの商売に悪影響を及ぼさない、という点で多くのサイトが安心して紹介している、という理屈です。
まず、どのような案件があるのか一度は必ずチェックしてください。
案件は会員登録しなくても無料で閲覧できます。
必要スキル(コミュニケーション力)
プログラミング未経験から副業で稼ぐために必要な能力として、「コミュニケーション力」があげられています。
しかし、コミュニケーション力が必要、とだけ書かれていても情報としては限りなくお粗末なものです。
そのスキルが無い場合の対処方法を書いているわけでもなく、ただ「必要です」と言われたところで、どうすればいいかという解決にはいたりません。
「コミュニケーション力」という言葉をビジネスでざっくり言い換えると「営業力」です。
文章なのか対面なのかは仕事のスタイルにもよるかと思いますが、プログラミングの業界は「技術力」と「営業力」の二つの能力が求められる、という認識となります。
技術を売る仕事であるため、単純にものを売る営業よりも難易度は高くなります。
「人と接するのが苦手だから」という理由でプログラミングを選ぶ人は、そもそも業界のイメージを見誤っている可能性があります。
顧客と接する距離感は、飲食業や販売業などの「接客」よりも断然深いものになります。
また、「コミュニケーション力には自信がある」と考えている人も同様です。
ここで言うコミュニケーション力とは、人と楽しく会話できる能力ではなく、顧客の要望をキャッチする、という仕事力を指します。
副業はあくまでもビジネスであり、個人事業です。
今まで会社に雇われていた側の人が未経験から事業を始めるには、中途半端な認識のままだと稼ぐにいたる前に挫折します。
結論|まだお金をかけてはいけない
今回、「プログラミング 副業 未経験」で検索しヒットした上位20サイトの中には、本当に稼げるかどうかのリアルな情報はありませんでした。
根拠としては、今稼いでいる人や、実際にスクールやエージェントを活用した人の体験談が一切見当たらない、という点です。
どのサイトもあまりに本質に触れない記事を書くため、現段階で参考になる情報を得ることはできません。
以下に、今回の調査での結論をまとめていきます。
まだお金をかけないでください
「プログラミング 副業 未経験」や「プログラミング 稼げる 嘘」などで検索する人は、そもそも稼げるかどうかを調べている段階にあると想定できます。
しかし、ネットで出てくる広告記事からはほしい情報は得られません。
「稼げる」「稼げない」のどちらの見解が書かれていようとも、必ずサービスへ誘導されます。
これはサービス自体が悪、ということではなく、詳しくわかっていない人を誘導する風潮が悪、ということです。
稼げるかどうかの本質は、実体験や事実を含めた情報からしか得ることはできません。
書かれていること全てが嘘ということではなく、本質的なことが書かれていない、という見方が大切です。
お金をかける前に、納得いくまで情報収集されることをおすすめいたします。
「とりあえずスクール」だけは絶対やめてください
世の中には数ある商品やサービスがあります。
数千円程度であれば失敗しても諦めがつくかもしれませんが、数万円から数十万円という高額な商品やサービスとなると話は別です。
貯金に余裕のある人でも、実態の知れないものに高額な投資をするのはハイリスクです。
IT業界には闇が存在します。
プログラミングスクールも同様です。
これはスクールに行くな、ということではありません。
スクールがどういうところなのか、どういう仕組みで成り立っているのかを把握してからサービスを選ぼう、ということです。
「これくらいの金額なら出せそう」「この金額で人生を変えられるなら」というサービス頼みの考えの人は、今すぐ立ち止まってください。
商売なのでメリットを並べて客を呼び込むのは当たり前です。
違法な商売でない限り、失敗したとしても責任は選ぶ側にあります。
プログラミングスクール事態に夢はありません。
まずやるべきことは触れること
情報収集とあわせて必要なことは「実際に触れてみること」です。
まずはクラウドソーシングサイトで案件を見てみたり、学習サービスに触れてみてください。
どちらも無料でできます。
まずは数時間程度でも触れてみて、雰囲気だけでもつかんでおく必要があります。
ここができない、という人は、そもそも自分が何をしたいかがよくわかっていない段階なのかもしれません。
サービスに自分の人生を預ける、という感覚がある場合は、決断して行動した、ということにはなりません。
高額なサービスに投資をする前に、必ず下調べを行ってください。
まとめ
結論としては厳しいものになったかもしれませんが、ある程度断言できるのには理由があります。
僕は4年間インターネット広告の担当として働いた経験があり、一般の方よりはネットの仕組みに関する知識があります。
プログラミング自体学んだことはありませんが、ネットビジネスの収益パターンはどの業界にも共通したポイントがあります。
高額なサービスをすすめているサイトというのもたくさん見てきました。
そして何より、僕自身が情報に踊らされる中途半端な人間だった、ということにも深く関係しています。
サービスに期待を抱く気持ちはわかります。
こんな自分でもお金をかければ何か変化があるかもしれない、未来が開けるかもしれない、そう思って行動することはとても勇気がいることです。
しかし、そういう物事を決めかねるマインドの人が商売のターゲットにされています。
何度もお伝えしますが、サービスが悪い、ということではありません。
むしろ、信頼できる良いサービスがあるからこそ、それに便乗する質の低いサービスが増えてしまう、というのが本質といえます。
大切なのは、それを前提として情報を精査する必要があり、できる限り本質を掴んだうえで商品やサービスを選ぶべき、ということです。
みなさまが本質を掴むうえで、少しでも役立つ情報となればうれしく思います。
以上、最後まで読んでいただいた方、本当にありがとうございました。
また別の記事でお会いできることを楽しみにしています。
皆さまのこれからの人生がより豊かなものになりますように。
サイト管理人 ゆつ